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植草一秀氏の『知られざる真実』からいかに紹介します。

福島第一原発から高濃度放射性物質汚染水が海に流出していることが明らかにされた。すでに海洋水域では高濃度放射線が計測されていたから、原発から放射能汚染水が流出していたことは明らかだった。
 
 福島原発が、究極の選択を迫られていることを3月29日付記事
「テレビが伝えない福島原発の著しく困難な現況」
に記述した。
 
 炉心溶融を進行させないためには水の注入の継続が必要である。しかし、水の注入を続ければ、高濃度放射能による海洋汚染を継続してしまうことになる。海洋汚染を避けながら炉心冷却を進めなければならないが、その両立が難しい状況にあることを指摘した。
 
 この懸念が現実のものであったことが明らかにされた。
 
 政府と東電は、炉心溶融の継続を避けるために、海洋汚染を選択していたことが明らかになったのである。
 
 放射能汚染水による海洋汚染が生じていることが明らかになったが、炉心冷却を中断していない。このことは、炉心溶融を継続させないために、海洋汚染を選択したことを意味している。
 
 高濃度放射能汚染水による海洋汚染は、人類史上初めて生じる現象であり、先例がない。東電、政府、御用学者は海洋水によって放射性物質の希釈が生じるので人間の健康に影響を与えることはないと主張するが、それほど現実は甘くない。
 
 セシウム137あるいはストロンチウム90などは、海洋生物による生体濃縮という機能によって、驚くべき高濃度放射能に濃縮される可能性があり、この放射能に汚染された魚などを体内に取り込めば、極めて重大な体内被曝が生じる恐れがある。
 
 私たちは、イタイイタイ病や水俣病の悲劇を忘れるべきでない。
 
 ただし、問題が顕在化するのにある程度の時間がかかることが予想されること、そして、仮に生体濃縮による健康被害が生じたとしても、その因果関係の立証が必ずしも容易でないこと、などが問題を理解する鍵である。
 
 原子炉の炉心溶融が進展し、事態が核分裂が再始動する再臨界にまで進展すれば、格納容器の破壊、炉心爆発などによる最悪の事態が発生することになる。
 
 格納容器自体が溶け落ちて、核分裂が外界に直接晒されることになれば、とてつもない放射能の拡散が生じることになる。当然、事態改善のために人間が近づくことすら不可能になる。この状態に至るのが「チャイナ・シンドローム」であるが、その危険性が消滅していないのが福島原発の実態である。

炉心冷却を継続している限り、この最悪のシナリオは現実化することはないが、この最悪のケースを回避するために、高濃度放射能汚染水による海洋汚染容認の選択が行われているのだ。
 
 政府、東電はこの海洋汚染を実行していることから、御用学者を動員して、海洋汚染の危険性を否定する言論統制を行っているが、深刻な海洋汚染は看過できる問題ではない。
 
 セシウム137やストロンチウム90などの生体濃縮による健康被害の可能性については、日本のイタイイタイ病被害事例、水俣病被害事例などを踏まえて、重大に、そして慎重に健康被害を考察するべきである。
 
 菅直人政権は炉心の冷却を継続していることから、「チャイナ・シンドローム」という最悪の事態に発展するリスクが低下したとして、定例の記者会見すら取りやめてしまった。しかし、冷却水注入は高濃度放射能汚染水の海洋への垂れ流しによって支えられているのである。
 
 高濃度放射能汚染水の海洋への垂れ流し事態が、重大な犯罪的行動であることへの認識が決定的に欠落している。
 
 この状態を放置すれば、近隣沿岸漁港で水揚げされた魚介類が消費者から排除される事態が生じることは当然である。これを「風評被害」と呼ぶことは適切でない。高濃度放射能汚染水の海洋への垂れ流しを放置する政府がもたらす「人災」である。
 
 高濃度放射能汚染水の海洋垂れ流しがもたらす健康被害の可能性について、御用学者ではない、正義と良心を捨てていない専門家のコメントを広く流布してゆく必要がある。生体濃縮された放射性物質を体内に取り込むことによる体内被曝の影響は、驚くほどに深刻であることを、我々は正確に認識しなければならない。





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