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昨日6月26日の衆議院本会議で鳩山由紀夫元首相は消費税増税案に反対票を投じた。それについて自分のHPにコメントを掲載されているので、以下にご紹介します。

社会保障と税の一体改革関連法案採決にあたって

私は6月26日の衆議院本会議に緊急上程される「社会保障と税の一体改革関連法案」の採決において、政府提案の消費税法改正案については、反対いたしました。

3年前の政権交代で国民が望んだのは、これで日本の政治が変わるということではなかったのでしょうか。そして、その多くの声に応えるために、最もしなければならなかったことは既得権との戦いであったはずでした。既得権により身動きが取れなくなっている政治、経済の現状を変え、国民の皆さまが主人公になって、もっと不公平感なく豊かさを感じて生きていけるような世の中にしよう、というのが我々の主張であり、官僚任せの政治から政治主導へ、それも国民が主導する政治にしようということでした。そのために総理大臣にまで押し上げて頂き、国民の圧倒的な支持の下、既得権に甘えた集団にメスを入れる努力をしました。しかし、米国の意向を忖度した官僚、財務官僚、大手メディアなど既得権側の抵抗は凄まじいものがありました。その力に十分抗し得なかったのは私の不徳の致すところと申し訳なく思っています。
私が目指した方向は決して間違ってはいなかったと今でも思っていますが、その後の政権が、私を反面教師にして、「官僚、米国に抵抗したからうまくいかなかったのだ、そこをうまくやればいいのだ」と180度民主党の進むべき方向が転換されました。何のために政権交代がなされたのか、という憤りを強く感じています。再稼働を含む原発問題、TPPも全く同じ発想です。
そしてこの消費税増税法案です。消費税を上げることは、官僚中の官僚組織、財務省の悲願なのです。

この増税法案に対して地元の意見を聞きました。79%の方が反対意見でした。
また、消費税のアップはいずれやらなければならないとも多くの人々が思っています。
しかし、とくに地方にお住まいの方々にとって、一人平均10万円の増税はとても家計を厳しくしてしまうのではないでしょうか。まずは景気を良くすることが最優先です。

私は、「4年間は消費税を上げる必要はない」というマニフェストを掲げて戦った張本人であり、その間に、野田総理も言ったように、シロアリ退治を徹底的にやるべきであり、シロアリ退治をしないで消費税を上げても、甘い汁を吸いに来るシロアリにたかられてしまうことになるのです。

社会保障と税の一体改革と嘯きながら、社会保障の部分がよく見えません。最低保障年金や後期高齢者の問題など、一番強く訴えたことを、これから国民会議にかけるということであれば、国民会議で結論が出た時に、その財源をどこに求めようかという議論をしても遅くありません。

今民主党に必要なのは、原点に立ち返った政権与党としての理念と政策だと思います。
本来であれば今は、昨年3月11日に東北地方が受けた未曾有の大災害を、国民が一丸となって団結と絆の名の下に復興を目指して力を合わせて尽力している真最中の筈です。
それが現実はその教訓を生かすことなくいつの間にか過去のこととして忘れ去られようとしています。政治の責任は3・11を風化させてはならないのです。現執行部は政権与党としての使命を忘れ、先の選挙で国民がNGを出した旧態依然の自民党の姿そのものに成り下がってしまった感すらします。原発事故の影響で今でも16万に及ぶ人たちが放射能の洗浄も行われず避難生活を不本意にも強いられているにも拘わらず、野田内閣は経済活動を優先するあまり、事故原因が究明されず国民の多くが疑問符を感じる中、原発再稼働に踏み切りました。そしてこの渦中に国民に負担を強いる消費税増税を自公民の談合政治で成し遂げようとは言語道断です。
民主党が政権与党として国民の期待を担うべきことは何なのでしょうか。

単なる消費税増税法案採決の数合わせだけをニュースの焦点として取り上げる報道も問題です。今はまだ東北復興の途中であり、福島の原発事故を教訓として今何を論じていかなればならないかに気づかなければいけないのです。マスコミは政局を占っているときではありません。復興に向けて日本が一丸となっている真摯な日本国民の姿に世界の多くの人々が感銘を受けた事実を忘れてはいけません。

民主党の創業者として立派に振る舞ってほしい、という声も党内から頂いています。
私は民主党を誰よりも愛していますし、その思いで今日まで行動してきたつもりです。
今は、民主党を正しい道に戻すことが私の役割であると思っていますし、間違ったことだけは絶対にやらないという覚悟で仕事をしたいと思っています。

  6月26日
                            鳩 山 由紀夫

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 偏向報道に終始している日本のマスメディアの中にあって、唯一「公正中立」「不偏不党」で報道しているの東京新聞。東京新聞は5月10日付け朝刊の社説で「小沢元代表控訴 一審尊重へ制度改革を」という見出しで、以下のように述べている。

 一審無罪の小沢一郎民主党元代表を検察官役の指定弁護士が控訴するのは疑問だ。そもそも検察が起訴を断念した事件だ。一審無罪なら、その判断を尊重するよう検察審査会制度の改正を求めたい。

 新しい検察審制度で、小沢元代表が強制起訴されたのは、市民が「白か黒かを法廷で決着させたい」という結果だった。政治資金規正法違反の罪に問われたものの、一審判決は「故意や共謀は認められない」と判断している。

 つまり、「白」という決着はすでについているわけだ。検察が起訴する場合でも、一審が無罪なら、基本的に控訴すべきではないという考え方が法曹界にある。国家権力が強大な捜査権限をフルに用いて、有罪を証明できないならば、それ以上の権力行使は抑制するべきだという思想からだ。

 とくに小沢元代表の場合は、特捜検察が一人の政治家を長期間にわたり追い回し、起訴できなかった異様な事件である。ゼネコンからの巨額な闇献金を疑ったためだが、不発に終わった。見立て捜査そのものに政治的意図があったと勘繰られてもやむを得ない。

 小沢元代表はこの三年間、政治活動が実質的に制約を受けている。首相の座の可能性もあったことを考えると、本人ばかりでなく、選挙で支持した有権者の期待も踏みにじられたのと同然だ。

 新制度は従来、検察だけが独占していた起訴権限を市民にも広げる意味があり、評価する。だが、新制度ゆえに未整備な部分もある。検察官役の指定弁護士に一任される控訴判断はその典型例だ。検察でさえ、控訴は高検や最高検の上級庁と協議する。

 指定弁護士の独断で、小沢元代表をいつまでも刑事被告人の扱いにしてよいのか。「看過できない事実誤認」を理由とするが、検察審に提出された検察の捜査報告書などは虚偽の事実が記載されたものだ。どんな具体的な材料で一審判決を覆そうというのか。

 むしろ、「白か黒か」を判定した一審判決を尊重し、それを歯止めとする明文規定を設けるべきだ。最高裁も二月に、控訴審は一審の事実認定によほどの不合理がない限り、一審を尊重すべきだとする判断を示している。むろん被告が一審有罪の場合は、控訴するのは当然の権利だ。


 民主党元代表・小沢一郎氏は結果的に無罪判決を受けたが、同氏への検察捜査は、村木厚子・現内閣府政策統括官の郵便不正事件(※)と共通の背景を持つ。いずれも検察が政権交代を阻むという政治的意図をもって民主党の有力政治家を標的に強引な捜査を行ない、偽の証拠まででっちあげた。結果、小沢氏は元秘書、村木氏は元部下の厚労省係長が有罪判決を受けた。
 
 ところが、小沢氏と村木氏の無罪判決の報道ぶりには雲泥の差がある。
 
 無罪判決でも小沢氏に議員辞職を迫る朝日は、村木事件の無罪判決翌日の社説では〈特捜検察による冤罪だ〉という見出しで捜査のあり方を正面から批判していた。
 
〈あらかじめ描いた事件の構図に沿って自白を迫る。否認しても聞く耳をもたず、客観的な証拠を踏まえずに立件する。郵便不正事件の検察の捜査はそんな強引なものだった〉
 
 そうした捜査手法は小沢氏の事件にもそのまま当てはまるうえ、冤罪事件という点ではむしろ今回の方がより悪質だ。
 
 郵便不正事件で前田恒彦・元検事が村木氏を陥れるために改竄したフロッピーディスクは裁判で証拠提出されていないが、陸山会事件では東京地検特捜部の田代政弘・検事が作成したでっちあげの捜査報告書は検察審査会に提出されて決定的な影響を与え、強制起訴で無罪の小沢氏を被告人の立場に追い込んだからだ。
 
 一般国民から選ばれる検察審査会は検察をチェックするためにつくられたはずだが、それを検察や検審事務局である裁判所は「民意」の名を借りて組織的に特定の政治家を無実の罪に陥れる《国策冤罪でっちあげ機関》として悪用していたのである。
 
 ジャーナリスト・鳥越俊太郎氏はこの冤罪の構図にこそ陸山会事件の重大性があると指摘する。
 
「特捜部は小沢氏を起訴したくて徹底的に捜査し、秘書を3人逮捕してまであらゆる証言・証拠を検討したものの裏付けがなくて起訴できなかった。そこで一部の検事が検察審査会を騙そうとウソの証拠を提出し、起訴相当という間違った結論を出させた。新聞・テレビは検察審査会の強制起訴を“民意”と褒めそやしたが、それは特捜部の検事によってつくられた民意だ。
 
 いま最も明らかにすべきは、田代検事はじめ特捜部が意図的、組織的に証拠を捏造していたのではないかという疑惑を徹底的に糾明することです。そして検察審査会という危ういシステムを見直すことが必要だ」
 
※郵便不正事件/発端は自称「障害者団体」が厚生労働省の偽の証明書を得て、通販ダイレクトメールを送料が安い心身障害者用低料第三種郵便物として発送していた事件。

 大阪地検特捜部は偽証明書発行を働きかけたのは民主党幹部の石井一・参院議員という筋書きで捜査を進め、2009年に政界捜査の入り口として当時同省局長だった村木厚子氏と部下の係長、自称障害者団体幹部らを逮捕した。石井氏は無関係で政界に捜査は及ばなかったが、小沢氏の事件同様、政権交代を阻止するための強引な国策捜査だったとされる。

 ところが、公判の過程で前田恒彦・元主任検事が村木氏を有罪にしようと証拠のフロッピーディスクを改竄していたことが発覚し、村木氏は無罪、単独で偽証明書を作成した係長は有罪となった。その後、最高検は前田元検事と上司の大坪弘道・元特捜部長及び佐賀元明・元副部長を証拠隠滅罪で起訴し、3人とも有罪判決を受けた(大坪被告と佐賀被告は控訴中)。

<週刊ポスト2012年5月18日号>
 東日本大震災で設置された政府の15会議体のうち10の会議が、議事録を作成していないというずさんな実態が分かった。10の会議のうち、原子力災害対策本部は首相を本部長に全閣僚が出席し、昨年末まで23回の会合を開催され、事故の拡大防止策や避難範囲の設定などの重要事項を検討し、決定してきたが議事録は一切作成されていなかった。
 議事録がないことは、昨年5月に問題化し、当時の枝野官房長官は、危機対応に追われたためなどと説明し、改善を約束した。だが、その後も放置されていた。 
 政府は当初から福島第一原発事故の放射能被害について、「直ちに健康に害はない」と、言い続け、また、第1原子炉~第3原子炉内で起きていた燃料棒の「メルトダウン」情報も隠し続けていた。また、内閣参与の1人であった松本健一麗澤大学経済学部教授が福島第1原発周辺20キロメートル範囲内では、20年は住めないという発言を菅直人前首相は、封じ込めるため、辞任に追い込み、裏情報を隠蔽したとも言われている。当初「レベル5」といって国民に安心させ、1カ月後には「レベル7」と最高級に引き上げた。
 3.11以来、怒鳴りまくり泣きわめいていた菅前首相の人相は異様であった。その人相はいまだに元の人相に戻っていない。菅前首相は「何か重大な情報」を隠していると疑われても無理はない。
平野貞夫の「永田町漂流記」より紹介。

■議会政治を崩壊させたのは誰か

 賢明な日本国民は、平成21年8月の衆議院総選挙で、自民党から民主党への政権交代を自らの意志で選択した。これは120年のわが国議会政治で、国民が初めて総選挙で新政権をつくった画期的なことであった。もっといえば、大和朝廷以来初めて民衆が創った政権といえる。その意味では歴史的出来事であったが、この認識を民主党所属の国会議員が持たなかったことに、今日の政治混迷の原因がある。

 鳩山政権では政権運営に不慣れということで済ませたが、菅政権に代わると議会政治の破壊行為が続いた。菅首相は「議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁」という趣旨のことを、国会質疑などで発言していた。これは反議会主義の危険な発想であることを、学者も巨大メディアもまったく指摘しない。健全な議会政治とは、過半数の力があればあるほど少数野党や国民と議論し説得して行うものだ。

 菅首相、仙谷官房長官、枝野幹事長の国会での発言や参議院選挙での議論に、議会政治の少数意見への配慮という姿勢は垣間もなく、この3人はかつての共産圏にあった議会政治を利用する内ゲバ政治家だと感じた。その後、政権交代の原点を破壊する政治を続けていたが、東日本大震災では国家の統治行為も、国会の機能もことごとく破壊した。菅政権が120年続いたわが国の議会政治を破壊したといえる。

 議会政治を崩壊させたのは、菅政権と民主党執行部であるが、その責任は与党だけではない。野党も含め、全ての国会議員が自覚しなければならない。多くの国会議員は、議会政治の本質と仕組みについて無知である。というよりも関心がなく、国会の制度や手続を司法のそれと同質だと思っている議員が圧倒的に多い。有名大学や高学歴の政治家ほど、この傾向が強く議会政治の原理や精神に関心がないことに問題がある。

■明治の議会政治家の精神に学べ

 わが国の議会政治が崩壊状態になった責任は私にもある。衆議院事務局33年、参議院議員12年、そして政治評論を7年という人生のなかで、もっともっと議会政治の原理と精神を国民に啓蒙すべきであったと反省している。この反省を肝に銘じ、酷暑の中、緊急出版として『議会政治の誕生と国会―崩壊・再生への道―』(信山社)を執筆中である。

 8月23日現在、大正時代の議会政治を終えたところだ。これまでで感動したのは、第15回議会・明治34年3月22日、衆議院本会議での足尾銅山鉱毒問題に対する田中正造議員の伊藤博文首相に対する質問である。「鉱山師の奴隷政府」という名演説で、中心部分を紹介する。

  鉱毒の害というものは、地面が亡くなってしまう。元金が亡くなってしまう。同時に人類も亡くなってしまう。これをこのままにしてし まうと、人民は死に国家は亡くなってしまう。足尾銅山の鉱業主は古河市兵衛である。古河市兵衛の奴隷の働きだ けは止めてくれろ―お聞き下さい。自分の兄弟は乳の足らぬために死 ぬ。耕すべき地は無い。悲しいと言って出てくる請願人には、大臣が面会しない。それを苦労して出てくる者は、捕らえて牢に打ち込む。

  来たる第16議会に於て田中正造は出ませぬ(議員辞職する)でも、これは国家の問題でございますから、・・・伊藤内閣は古河市兵衛の奴隷なり、という辞を発せられない様に私は望んで置く。

 この田中正造の演説を知って、私は福島第一原発事故の放射能被害の悲劇を思った。鉱毒被害と放射能被害は共通点がある。まず、今回の原発事故について、国会や公開の席で、田中正造のような民衆を思う精神で政府を追及した政治家はひとりもいなかった。ただ唯一、ニコニコ動画の記者会見で小沢一郎が「放射能被害対策のみならず、原発事故そのものの収束も含めて、国の責任で行うべきだ」という発言が印象に残っただけだ。全国会議員は、福島第一原発事故に明治の義人・田中正造の精神を体して取り組むべきだ。

 それにしても、菅政権の原発事故対応は人間に対する冒涜である。「直ちに影響はない」と三百代言の情報隠蔽と操作で嘘に嘘を重ね、国民の暮らしに無要の混乱をもたらした。拭いがたい政治不信をつくった責任を微塵も感じないのが菅直人首相だ。人間に非ずと断じておこう。

■代表選の前にA級戦犯の総括と小沢氏等の党員資格停止の解除を

 不思議でならないことは、民主党代表選挙がどういう理由で行われるのか、まったく報道されていない。理由は菅政権が行き詰まったからだ。菅首相に政権担当能力がなく、岡田幹事長には国会運営と党運営能力がないことが原因である。従って、代表戦を行う前にやるべきことは、まず、菅政権の失政を総括することが民主党再生の絶対条件である。

 失敗のA級戦犯にあたる菅首相、仙谷内閣官房副長官、岡田幹事長らは、公開の両院議員総会で反省の総括を行うべきである。悩みに悩んだ末に、代表選出馬を決意した前原前外相も、やはりA級戦犯だ。八ッ場ダム・JAL問題、さらに尖閣列島の中国漁船衝突問題で無責任政治を行ったことを総括すべきだ。また、京都での前原氏の「政治とカネ」問題は、深刻な事態と聞いている。政権与党の代表となれば、民主党の崩壊にもなりかねないことを危惧する。

 彼らは議会政治の冒涜と、政権交代の原点である「国民の生活が第一」の目標を潰してしまった。民主党内の議論もなく、政権交代の魂を売り払った理由と責任を国民に説明すべきである。

 ところがこれをやろうとしない。理由は、巨大メディアが菅政権に甘く政治の混迷の真実を報道しないからである。その代表が朝日新聞だ。8月22日の東京版社説と若宮主筆の「座標軸」には驚いた。これこそが議会政治の本質を知らない典型だ。社説は「なぜ続く短命政権―病根は『参院』『常在戦場』」と題し、政治的混迷の病根を参議院制度や両院の選挙制度にあるとしている。

 若宮主筆は「劣化きわまる政治 抜本改革を―二院制と選挙制度」と題して、同趣旨のことを論じている。政治の劣化と混迷の原因が、菅民主党政権の無知と無能と不見識にあるのではなく、両院制度や選挙制度の欠陥に問題があるという主張だ。まったくの論理のすり替えであり、天下の朝日新聞がこれだから、日本の政治の劣化は治らない。その病根が朝日新聞にあることを糾弾しておく。

 人がつくるものだから、どんな制度でも完全無欠のものはなく、むしろ、それに携わる人間が正常でなければ制度が機能しないことは世界の常識だ。議会政治もまったく同じである。

 日本で不正常な、例えば、菅政権の指導者のような人材を育てたのは朝日新聞といえる。朝日新聞の体質と民主党A級戦犯たちの体質は似たものがある。それは、理屈では社会正義を主張するが、その実態は自己利益の方便として利用するという「新左翼的内ゲバ」思想だ。わが国にとって「脱原発」も必要だが、「脱朝日」はより以上に重要である。

 民主党代表選挙を、挙党体制で党再生の機会にしようとするなら、小沢一郎氏はじめ、田中真紀子氏ら菅内閣不信任案に欠席した議員の「党員資格停止」を解除することがその入り口である。

 そもそも、菅・仙谷・岡田という反小沢のトリオが政権延命のために仕組んだのが、小沢氏の党員資格停止であった。検察審査会の強制起訴は、検察の一部と東京第二弁護士会を使って、某政治家が政治的に策略したといわれていた。検察審査会の議決に違法性があることを証明できる材料を我々は持っている。がそれよりも、強制起訴の前提となる「石川議員の検察調書」が、東京地裁において証拠として採用されないことが決定した。この事実は、小沢氏の党員資格停止を解除する要件となる「状況の変化」である。

 もっというなら、小沢氏の裁判は起訴却下で中止されるべきである。それを制度がないという理由で続けるようだが、こんなに人権を無視したことはない。最高裁の決定で可能なはずだ。

 小沢氏を党員資格停止として、菅民主党執行部が「小沢排除」を断行したことに今日の混迷の根本原因がある。このことが理解できない民主党の国会議員は政治家を続ける資格はない。(了)

「小沢問題」を通じて私に見えてきたものとは、いま日本に「新しいファシズム」が展開し始めたということである。「ファシズム」の教科書的定義は、「資本主義が危機的状況となると、権力が暴力装置を活用して機械性民主主義による政治の機能を失わせ、独裁的政治を展開する」ということだ。
「暴力装置を使った政治など、日本では行われていない」という異論が出てこよう。しかし、よく考えてほしい。情報社会での暴力装置は、必ずしも物理的な暴力装置だけではない。社会心理的な暴力装置というものもある。21世紀ではファシズムの定義も再考が必要である。繰り返しになるが、「小沢問題」での大手マスコミの報道は、検察の根拠なきリークだけでなく、捏造された「事実」が次から次へと報道され、その異常さは「社会心理的な暴力」といえるものだった。小沢がインターネットのメディアと、記者クラブに属していないジャーナリストたち、たとえば上杉隆氏が代表を務める自由報道協会を通じてしか発信しないものもむべなるかな、である。
 2009年3月の西松事件は、麻生太郎自民党政権の関与なしには考えられない。大久保秘書逮捕の2日前の3月1日に、私は当時の森英介法務大臣から小沢排除を予言するかのような暴言を直接に浴びせかけられていた。麻生首相は、何としても民主党への政権交代を阻止したかったのであろう。大久保秘書逮捕だけでは効果がなく、次に仕掛けたのが「優勢不正事件」で石井一民主党副代表問題であった。その結果が、村木厚子厚労省元局長の冤罪事件である。
 国民が民主党に政権を交代させるという歴史的決断をしてから、何が起こったのか。検察と大手マスコミは、国民の選択を無視するわけにはいかず、せめて小沢一郎に民主党政権の中でイニシアティブをとらせないようにしたのである。民主党内にも、それに同調し「小沢排除」に躍起になっている輩もいた。鳩山由紀夫首相が間に立って迷いに迷う。その結果、「政策の協議決定に関わらない幹事長」という、歴史的失笑に値する役に小沢は就くことになる。
 その直後、特別国会のあり方について小沢から相談があったので、「マニフェストの基本に重要な党役員は閣内で職責を果たすとある。政策の協議決定に参加しない与党幹事長では、議院内閣制は運営できない」と答え、民主党政権は長く続かないと指摘しておいた。案の定、鳩山政権は1年ももたなかった。ところが、小沢が渾身の思いで誕生させた菅直人首相は、先述の通り、事もあろうに最大の恩人である小沢の「政治と金」を意図的に、虚言を持って国民に訴えて、「小沢排除」を断行した。
 そして、内閣や党の要職に、とかくの話題を持つ弁護士政治家を起用した。東京地検特捜部が、二度にわたって不起訴と決めた小沢に対し、検察審査会は、法令どころか憲法に反する結論を下し、小沢を強制起訴へと追い込んだのである。真実を見分けようとする有識者のなかには、この動きに政治権力の影響があったとする見方が多い。
 驚くべきことはそれだけではない。民主党執行部が、強制起訴される小沢に、政治倫理審査会に出頭するよう強要したのだ。
 弁護団の意見もあり、裁判過程に入ってからの出頭に時期的注文をつけた小沢を、事もあろうに「党員資格停止」とし、その期間を党規約に違反して「裁判終了まで」と強行決定した。党として事実関係を調査したうえならともかく、大手マスメディアの捏造報道だけを根拠にである。その狙いは菅首相が退陣した場合、党代表選挙に出馬できないようにするためであった。野党の多くは不見識にも国会での証人喚問を要求した。
 このわが国の議会制民主主義の実態を、何と考えるべきであろうか。これを私は「新しいファシズム」と定義づけたい。「小沢問題」は、社会心理的な暴力装置となった大手マスメディアを、当初は検察が、次に菅政権が、そして与党民主党、さらに国会全体が利用して、議会制民主主義の基本である国民の代表である国会議員の基本権を奪い取ったのだ。
「新しいファシズム」は、本来、独裁的権力抵抗すべき政党や議会が、率先して議会制民主主義の基本原理を侵していることを特徴としているのだ。それにほとんどの国会議員や有識者が気づいていない。東北地方を襲った巨大地震と同じような恐ろしいことが、日本の社会で起こっている━━。


平野貞夫著「小沢一郎 完全無罪 『特高検察』が犯した7つの大罪」の文庫版まえがきより抜粋
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